心臓病の症状

胸痛

胸痛胸痛は、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患で起こる代表的な症状です。胸に起こる痛み、締め付けられるような感触、強い圧迫感、不快感や違和感で、ピンポイントにこの場所が痛いというのではなく、漠然とした範囲に痛みが起こることが多くなっています。

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関連痛

胸だけでなく、心臓とは位置が離れた場所に痛みを生じることがあります。起こる場所は、みぞおち、あご、首、のど、左肩、左腕、奥歯などがあります。こうした痛みは関連痛、放散痛と呼ばれます。

狭心症と胸痛

狭心症で起こる胸痛は数分でおさまることが多く、20分以上続くことはありません。胸痛が続く、痛みが強くなっていく場合には心筋梗塞が疑われます。

動悸

ドキドキという鼓動を強く感じる、脈が飛ぶ、大きな脈が打つ、のどが一瞬詰まったように感じるなどを起こした場合、期外収縮という不整脈を起こしている可能性があります。
心臓には心房と心室という4つの部屋があって、電気信号によって順番に収縮しています。安静時には1分間60~90回の電気刺激が一定のリズムで起こって規則正しく収縮を繰り返しています。期外収縮は、正常な電気刺激が起こるのとは違う場所から電気刺激が起こって脈が乱れている状態です。心房で生じる期外収縮は上室性期外収縮、心室で生じる期外収縮は心室性期外収縮と呼ばれ、最も発症頻度の高い不整脈です。症状がない場合もありますが、息苦しさなどの症状を強く感じる場合もあります。健康な状態でも起こることがありますが、治療が必要な心臓弁膜症や虚血性心疾患などによって生じている可能性がありますので、期外収縮がある場合には1度、循環器内科で心臓や血管の状態を調べておくことが重要です。なお、期外収縮でも頻度が高い場合などでは心房細動など危険な不整脈の発生や心機能低下につながることがありますので、定期的な受診が必要です。

突然脈が速くなり、ドキドキして胸が苦しくなって、突然おさまる

こうした症状は頻脈性の不整脈が疑われます。安静時の脈拍が1分間に100回を超えるようでしたら早めにご相談ください。頻脈性の不整脈がある場合、発作性上室性頻拍、発作性心房細動、心室頻拍などの可能性があり、薬物療法やカテーテル治療が必要になる場合もあります。

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脈が遅くなって、めまい・ふらつき・立ちくらみを起こす

脈が遅くなるタイプの徐脈性不整脈は洞不全症候群や房室ブロックなどによって生じ、全身の血液が不足して、突然死の可能性もありますので、できるだけ早く循環器内科を受診してください。脈が遅くなり、息切れや、めまい・ふらつきなどを起こし、脳の血流が不足した場合には意識消失することもあります。治療では、人工ペースメーカーの植込み手術などが必要になることもあります。

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安静にしている時にドキドキする心拍を強く感じる

心臓疾患やストレス、貧血、甲状腺機能亢進症などによって、安静時の動悸を起こすことがあります。動悸がある場合、心疾患だけでなく幅広い疾患の可能性を考慮して検査する必要があります。甲状腺機能は一般的な内科の検査項目では調べないことがありますが、珍しい病気ではなく、適切な治療で状態を改善できますので、疑わしい場合には血液検査で調べることが重要です。

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倦怠感・息切れ・むくみ

こうした症状は、循環器疾患の初期症状として生じることが多くなっています。狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、心臓弁膜症、不整脈などで心臓の機能が低下して全身へ十分な血液が供給されないと心不全を起こします。また高血圧や感染症、貧血などを伴うと心臓疾患を発症・悪化させやすいため注意が必要です。
ただし、こうした症状は腎臓病などによる腎機能低下、甲状腺機能以上でも起こることがありますので、必要な検査をしっかり行って診断することが重要です。

症状が出た時は

痛みの内容

狭心症など虚血性心疾患で生じる胸痛はピンポイントに起こるのではなく、胸周辺の漠然とした範囲の痛みとして起こることが多くなっています。また、締め付けられる・圧迫される・押さえつけられると表現されることがよくあります。動悸、息切れ、呼吸しにくさ、倦怠感などが起こり、痛みがほとんどない場合もあります。

持続時間

ほとんどの場合は数分程度でおさまります。長く続く、痛みが強くなる場合には心筋梗塞が疑われるため、すぐに救急受診が必要です。なお、発作がおさまると全く無症状になりますが、数日後に重大な発作を起こす可能性があります。痛みが数分でおさまっても、必ず早めに循環器内科を受診してください。

起こったタイミング

運動や興奮などで心臓に負荷がかかった際に生じる場合は、冠動脈の狭窄による労作性狭心症が疑われます。安静時や就寝時に発作が起こる場合は、冠動脈のけいれんによる安静時狭心症が疑われます。心筋梗塞につながるリスクの高い状態です。早めに循環器内科を受診してください。

放置するリスク

胸痛の症状がある方が適切な治療を受けずに放置していると、約1割が心筋梗塞を起こすとされています。胸痛のあった段階でできるだけ早く循環器内科専門医を受診し、適切な治療を受けてください。

狭心症と診断されている方へ

症状の変化があったら、すぐに受診してください。これまでより軽い労作で胸痛や息切れを起こすようになった、胸痛や息切れの程度が強くなった、胸痛や息切れが起こる頻度が増えたなどは、狭心症が進行している可能性が高い状態です。致命的な心筋梗塞を起こさないためにも、すぐに循環器内科専門医を受診して適切な治療を受けることが重要です。

狭心症の治療

軽度の場合は、薬物療法や生活習慣の改善、運動療法などで治療を行います。発作の際に服用すると症状が早くおさまるニトログリセリン(ニトロペン)舌下錠の処方も可能です。
ただし、発作が20~30分以上続く、冷や汗が出る、激しい痛みを起こす、痛みが徐々に強くなる、顔色が悪いなどの場合は、心筋梗塞を起こしている可能性がありますので、すぐに救急受診してください。
また、高齢者や糖尿病がある方の場合、胸痛を感じにくくなることがあります。息苦しい、倦怠感がある、食欲がないなどがあった場合にもできるだけ早く受診して心電図などを調べてもらうことが重要です。

家族に知っておいてもらうこと

家族に知っておいてもらうこと心臓病では、緊急時にご自分ではなにもできない場合があり、ご家族にも病気や対処法について理解してもらうことが重要です。また、心臓病がある方の食事制限や習慣的な運動といった内容は、健康な方にとっても生活習慣病をはじめとする様々な病気の予防に大きく役立ちます。
できれば診察時にご家族もいっしょにご来院ください。緊急時の対処法や普段気を付けることといった情報をご家族にもお伝えすることで、より安心して過ごせます。

温度変化

急激な温度変化は発作の誘因になります。冬は入浴前に風呂場や脱衣場を温めておき、熱すぎないお湯に入浴してください。半身浴もお勧めできます。また、湯冷めしないよう注意し、靴下を早めにはいてください。トイレも暖房しましょう。また外出時だけでなく、洗濯物を干すなどの際にも暖かい上着を羽織ってください。

トイレ

負担が少ない洋式トイレを使うようにしましょう。強くいきむのは避け、便秘がある場合は治療を受けましょう。

食事

3食を規則正しくとってください。栄養バランスがとれた食事をゆっくりとって、腹八分目を心がけましょう。塩分・カロリー・水分の摂取量にも気を付けてください。就寝3時間前までに夕食を食べ、それ以降は食べないようにしてください。

睡眠

睡眠時間をしっかり確保してください。朝、早起きして朝日を浴びると体内時計がリセットされ、身体の調子が整いやすくなります。

注意したいこと

就寝中に何度もトイレに起きる、就寝中に息苦しくなって目が覚める、早朝に胸痛が起こる場合、心筋梗塞になるリスクが高い不安定型狭心症が疑われますので、早めに循環器内科を受診してください。

体調管理

血圧、体重、脈を普段からこまめに計測して記録することは、健康な方の体調管理にも大きく役立ちます。手首の親指側に、反対の手の人差し指・中指・薬指の2本以上を当てると脈が触れますので、1分間の脈の回数を測ります。また血圧計では脈の回数も表示されるものがありますが、脈の乱れなどを見逃さないためにも指で測る方法をお勧めしています。なお、現在はスマートウォッチで脈拍数など様々な数値を記録できるものがあり、そうした機器を使うことも体調管理に有効です。

発作を起こした場合の記録

いつ、何をしていて、何回発作があったかを記録してください。痛みの強さや内容、持続時間、ニトログリセリンの服用の有無などについても記録し、次回の受診時にお伝えください。

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